『長野県・南牧村』には『北小学校』と『南小学校』が存在します。
『北小学校』は『海ノ口駅』から線路を渡った処に在り、知らない人が多いんじゃないかな。
斯く言う私も『海ノ口温泉・和泉館』に行ったからこそこんな所に小学校が在ったんだと思った次第です。
で『南小学校』 『市場坂』を上り上げ、『野辺山台地』の真っ直ぐな道をカッ飛んでくると(スピードは控えめに。白バイが時々………)左手に見える小学校です。

此の辺りは通学エリアが広い為、『通学バス』で通う児童が多いみたいです。
『通学バス』が転回する駐車場の片隅に『野菜直売所』が建っています。
その名も『南小店』
手作りの幟が良い雰囲気。

良くある『無人販売所』で、お金は自己申告して箱に入れるスタイルです。
全品がほぼ¥100。 新鮮な地元野菜が並んでいます。
多分児童の親が寄付しているんじゃないのかな。
首都圏スーパーでキャベツ一個¥250~の報道が在った頃、此処では何でも¥100。
消費税とか細かな事は云わないの。
きっと此の売り上げが『図書館の本』とかになるんでしょう。
私の通った小学校では秋になると『イナゴ取り』が在りました。
秋、収穫を終えた『稲束』は『はぜ懸け』にして乾燥させます。
『稲の穂』を下にして『はぜ』に掛けると、『稲わら』の『でんぷん』が『米粒』に入り甘い『お米』になるとか。
その『はぜ懸け米』に留まっている『イナゴ=バッタ』を捕まえます。
大抵は『大きな雌』の背中に『小さな雄』が負ぶさっており、夜露に濡れて羽を広げる事が出来ない朝方、手で鷲掴みにして捕まえます。
捕まえた『イナゴ』は手製の袋(手ぬぐいを二つ折りにして縫い合わせたような物)に詰め込んで行きます。
小学校では巨釜で湯を沸かして茹で、『イナゴ佃煮』の材料として業者に引き取ってもらいます。
『図書館の本を購入する為』の行事と説明されていましたが、先生達の忘年会費用に成ったとか成らないとか。
午前中の授業を潰して行われた行事で、中には遊んでいて余り獲れなかった子供も居ました。そんな子は夕方居残りで獲らされたような。(半世紀も前の古き良き時代の話です)
現在でも文化として『イナゴ佃煮』と『イナゴ取り』は行われているそうです。
『コンバイン』の導入で『はぜ懸け』が行われなくなり、又『農薬』により『イナゴ』も減少しているらしいのですが。
以前、東京の居酒屋でメニューに『イナゴ佃煮』と在ったから頼んでみたら、つまようじにイナゴが三匹刺さったのが三本。お値段¥500だったかな。世知辛い世の中。
此の売店に程近く『〇っくり市場』と云う『野菜の大型店舗』が在るんですけど、仕入れルートは『青果市場経由』みたいです。
図書館の為にも此処はひとつ『南小店』のご利用をお願いします。(先生の呑み代に成らない事を祈って)