『鐘楼門』を潜り抜け参道を進むと

私の好きな説明文を読んでみますと
『県歌信濃の国』で先生と呼ばれる『佐久間象山』が師と仰いだ『十四代住職・活紋禅師』ですと! つまり『先生』の『先生』
『寺宝』も凄そう。拝みたい。
はい扉は開きませんでした。

『木魚』の原型とも言える『魚板』が進化し立体的になった物です。
『木魚』は読経の時にリズムよく叩かれ、精神統一をする為と云われていますが、眠気払いとする説もあります。
本来は『起床』や『食事』など、時刻を寺の中だけに知らせる必要が在る時に打ち鳴らされた物です。その横の金属製プレートもおそらく『銅鑼』の原型ではないかと推察です。
江戸時代、一般に『時間』を計るのには『水時計』『日時計』『線香』の燃焼時間などを利用していました。(尤も江戸城などにはキリスト教宣教師より献上された『時計』が存在していますが)
お寺で時を告げる『鐘』を突き鳴らして時刻を告げていました。
『不定時法』と呼ばれた独特な時間観念で、『日の出~日没』迄を六等分し、それを『一刻・いっとき』としました。夜も『日没~日の出』迄を六等分。つまり『春分・秋分』の昼と夜が12時間づつなら問題在りませんが、『夏至』に至っては『一刻』の長さは現在の2時間40分、『冬至』では1時間50分程しか在りませんでした。
時の数え方も独特で、(昼と夜が同じ時間=春分・秋分で考えます)12時(午前零時・午後零時とも)を『九つ』と呼び、鐘を九回鳴らしました。2時間(一刻)経った後が『八つ』この『八つ』の鐘の後に食べるから『おやつ』 更に2時間経つと『七つ』(鐘が七回鳴らされます) 『♪お江戸日本橋 七つ立ち』と童謡に歌われたのは午前4時頃日本橋を出発する事の意味です。
『六つ』でよく使われる慣用句は『明け六つ・暮れ六つ』 現代の朝夕6時頃。それから『五つ』(8時)『四つ』(10時)と数え零時になると又『九つ』、九回鐘が突かれます。
落語『時蕎麦』(関西・上方落語では『時うどん』ですが)で、屋台で『二八蕎麦=16文』を食べ終わり、支払いの時一文銭を一枚ずつ出しながら「ひぃ・ふぅ・みぃ・よぅ・いつ・むぅ・なな・やぁ………」と数えたタイミングで「今何時だい?」と聞き、蕎麦屋店主に「九つでぃ」と答えさせ『一文』ちょろまかす。それを観ていた男が翌日真似て、そばを食べ終え、「ひぃ・ふぅ………やぁ」と支払いながら「今何時だい」と尋ねると「四つでい」と答えられたから『一文銭』を「五つ」から数え直し余計に支払う羽目になる。
この落語、初めて聞いた時、何処が面白いか解らなかったけど江戸時代の時間観念を知れば成程でした。江戸時代中期に上方で考案(当時は新作落語)され、江戸で大流行した落語です。
聞きたくなった方『YouTube』

境内の一角に、私の干支の『護り本尊=虚空蔵菩薩』が祀られていました。
合掌。

あ~ぁ。この車が無けりゃな。