木製の急階段を二階へ。 足腰の弱い方へ注意喚起の張り紙が在りました。

数段の階段を昇りきると黒光りする板の間です。階下を見下ろす様に障子窓が設えて在ります。
更にこの階段は蓋つき。戸板を被せ閂で締め切る事が出来る様になっています。
さては二階部分に泊まる人は何かを警戒していたか、若しくは『博打場』』的な使われ方をしていたか。
幕末の『池田家事件』でも、仮に戸締りできる部屋だったら『竜馬』も死なずに済んだかも。

二階も資料展示室になっています。
『駕篭』も在りましたが、『一般大衆用』には『御簾』が無い筈ですし、身分の高い人用は『漆塗り』などの装飾された『板囲い』の筈です。担ぎ棒が長いから『四人』で担ぐ『早駕篭』でしょう。

他にも貴重な資料として『宿場』発行の紙幣通貨『宿場札』等も展示されていました。
現在の『地域限定金券』ですね。隣には実物の『武鑑』が在ります。
諸藩の『紋』が記されており、『関所』や『宿屋』に於いて人物の特定をする為に欠かせない、云わば『家紋図鑑』みたいな物でしょうか。

江戸時代、『十両盗めば首が飛ぶ』(十両盗んで摑まれば斬首刑)と云われており『九両三分二朱』しか盗まないとか何とかの落語が在りましたが、その頃のお金の換算が独特です。
『金貨(両)・銀貨(分)と(朱)・銅貨(文)』に分かれ『一両』=『四分』=『十六朱』=『四千文』と決められていました。泥棒は万が一捕まった時の事を考えて『九両三分二朱』しか盗まなかったとか。
又、『ねずみ小僧』が千両箱を肩に担いで高い塀から飛び降りたりしますが、本当に千両入った『千両箱』(時代により重さ(金含有率)が異なる)は20㎏にもなるそうです。厳重な木箱を肩に担いで飛び降りたりしたら『骨折』モノですね。
『金』=『一両』は『銀六十匁=四分』=『十六朱』=『銅(銭)四千文』とされていました。
『落語・時そば』で考証すると『立ち食い蕎麦=十六文』を支払おうとします。現在『立ち食い蕎麦』の『かけ蕎麦一杯¥400』として一文=25円(400÷16=25)一両は四千文ですので(25×4000)¥100000。これも260年と長い徳川幕府の中で、かなり価値は変動します。
因みに「お主も悪よのぉ」に登場する『小判包』には『二十五両』入っており『二百五十万円!』の価値? 時代によっては『小判一両』が現在の価値に換算して¥40000~¥100000とかなり変動しています。仮に『小判一両=¥四万円』としても一包で百万!
賄賂に金が掛かったのは今も昔も変わらない。てか昔、悪人は成敗されたんですけど現在の悪徳政治家は………
主食も満足に買えないような国家にした『政治家』の責任は重い。
何処かで『トランペット』のアレが流れ出し、悪徳政治家に天誅………
『トランプ』の狙撃失敗を聞いた時、しっかりしろよ狙撃手と思った人はどれ位いるだろう。
日本でも『首相狙撃事件』が実行されてしまったが、何だか裏がある様な気がしてならないのですが………(以上あくまで個人的感想です)

江戸時代末から写真が一般に拡がりますが、まだまだ高価で貴重な時代、よくこれだけの『銀盤写真』が残っていたなぁと感心してしまいます。
やはりこの『宿場町』は只物で無い。
お近くをお通りの際、ぜひ散策をお勧めします。