『太宰治』の『斜陽』を読んだのは高校生の時だっただろうか。
正直何~ンも覚えていませんでした。であらすじをググってみると。
没落した貴族のスキャンダル。不倫やら薬中やらの内容で『斜陽』と云うより完全に真っ暗な『闇』
なのに生家を『斜陽館』と名付けた真意が解らない。『人間失格館』や『女生徒館』、『ヴィヨンの妻館』とか名付けるのは違うお店になっちゃいそう?

『土蔵』へと続く廊下には毛氈が敷かれていましたが、本来は庭の離れに在るべき物。
違和感を感じながらも、寒さ厳しい場所での展示に、来訪者の為に後から増築したであろう事を感じました。つまりは優しさ。
中は資料館になっており、原稿の実物や使用したペンなどが並んでいました。

庭が素敵。我が家に庭が無いからなのか、憧れです。
雨や雪解けの雫を受け止める『玉砂利』が良いなぁ。
でも庭が在れば在ったで、雑草やら剪定で大変そう。
庭師が手入れする庭園で、池の錦鯉に餌をやる。まぁ政治家にでもなったら考えますけど。


二階へと上がる階段が素敵。

何じゃ此の凝りようは……個人住宅ですよ。写真、興奮して手ブレしてますね。

二階廊下から見下ろす中庭。冬囲いの用意でしょうか。
後ひと月もすれば雪の季節。この日の気温(10月なのにポロシャツ)からは考えれません。

床なんかワックスでぴっかぴっか。年に一度の休館日12月29日は『ワックスがけの日』だそうです。

何だろう。微妙に歪んでない?

『太宰治』の実家『島津家』は、華族の運命なのか『没落』の一途を辿り、『斜陽館』と云う『旅館』として運営されてきました。其の文化財的価値の高さから『金木町(現五所川原市)』が買い取り保存。資料館として一般公開しています。
『太宰治』は没落する華族の小説『斜陽』に将来を予言していたのかも知れません。
『新潟県・豪農の館』などその昔、栄華を誇った建物が保存公開されている処が在ります。それらを見るた度に、その繁栄の陰で泣かされた人がいるで在ろう事を思わずにいられません。

文机に向かってペンを持ち『太宰治』の雰囲気で写真を撮れるコーナーですが、やはりババぁグループの占拠に会い、後回しにした場所。
その後もビデオコーナーで延々喋り続け、「お前ら 『人間失格』だ~」と云いたかったけど此方から『グッド・バイ』します。流石に『走りゃ』しませんけど。
『斜陽館』 お近くをお通りの際は是非どうぞ。