『コスモス街道』から旧道へ入り、『城山保育園』前の細い道を進むと。
ん? 『城山』 そう此の裏手の山には『平賀氏』の居城『平賀城』が在りました。
佐久市内には南北に流れる『千曲川』に対し、東から西に流れる『湯川』『滑津川』や『雨川』など『群馬県境』を出発点とする河川が沢山在ります。
西から東に流れる河川には『中沢川』『倉澤川』『居川』『滝川』『片貝川』などが在りますが、水量はそれほど多くありません。
佐久地方は3000㍍級の山が連なる『北アルプス』『中央アルプス』が壁となって雨雲の流れ込むのを防いでいます。そして更に『八ヶ岳連山』や『車山』が在るお陰で大きな水害が起きづらくなっています。
2019年。佐久地方に被害をもたらした台風19号は、関東に上陸し『群馬県境』を北上しました。
北半球における『台風』は『反時計回り』に風が流れ込みますので、この時『東から西』に流れる各河川に大雨が流れ込み、『土砂崩れ』や『倒木』による『鉄砲水』が発生しました。唯一の救いとなったのが、その年の収穫を終えた田圃が多かった事です。(田圃に流れ込んだ砂利交じりの土砂はその後数年間稲作が出来ませんでしたが)
普段少ない水量を想定していた河川が氾濫。鉄砲水は樹木をなぎ倒し、流れ出た樹木は橋桁に溜まりダムを形成します。そして橋の決壊と共に下流の端に向かいます。此れを繰り返し『入沢地区』や『常田地区』に大被害を与えました。
此れは江戸時代に起きた『戌の満水』に次いで起きた大被害だと云われています。
『城山保育園』から『平賀城の入り口』に向かうと鳥居が在るのですが(写真失敗)何故か極端に低い。扁額に書かれた文字も読めなかったので『行けば分かるさ』と『アントニオ猪木』の心境で進みますと
見えて来たのは『御堂』基礎にコンクリートが使われているから最近の建築でしょう。
でも軒から下がっているのは『鈴』と『鈴緒』
神社に見られるものです。
普通お寺に在るのは『鰐口』 紐に付けられた『撞木』で『鰐口』を叩く仕組みです。
蝋燭立てと線香立てが置かれています。
車の中には『線香・蝋燭』を常時積んでいるから、何処でも『線香』をあげる事が出来るのですが、バイクじゃ………
虫・害獣避けのガラスで守られ、『お不動様』と『如来菩薩様?』が並んでいます。
いや、鳥居は? 神様を祀ってるんじゃ………
もう一つ『御堂』が在りこちらに奉られているのも『不動明王』です。
『火炎』を背中に手には『剣』 憤怒の表情で悪を懲らしめる。
この時『御堂』の脇には滝が在った筈ですが、現在は水すら流れていません。
しょうがないから『平賀城跡』迄登ろうかと山道に入ろうとすると
『熊出没注意』ですと。モチロン引き返します。
鳥居は何だったんだ。