腕木式信号機

 

 鉄道に於ける信号機が電化される前は、全て手動の信号機でした。

 

 あくまで信号ですので『止まれ』と『進め(通過して良し)』の二つしか表示できません。それでも過去、悲惨な衝突事故が起きてしまいました。

 

 『複線』(上り・下りで専用の線路を有する区間)以前の『単線区間』では、衝突事故を防ぐ為に『通行許可証=タブレット』の無い車両は走行できない決まりになっていました。(観た事ありません?ホームの端に螺旋の『タブレット受け』が在って、大きな輪の付いた『タブレットキャリア』を投げ入れ、代わりにホームの端に立つ駅長から次の区間の『タブレットキャリア』を受け取るのを。高倉健さん主演の『鉄道員・ポッポや』だったかな)

 

 基本の列車編成では、先頭部分に運転席の在る機関車が位置し、運転手が目視による安全確認をしながら客車・貨車を牽引します。

 

 例外が在るのは『スイッチバック』の時。『姨捨駅』では在来線各駅列車は現在でも『バック』して引き込み線=『姨捨駅構内』に進入します。

 

 この『スイッチバック』 1985まで、『信越本線(現妙高はねうまライン)新潟県・関山駅』や『長野縣北佐久郡・御代田駅』(1968年廃止)などに残っていました。

 

 電化のお陰で『電車』は車両編成の前後に運転席を備えており、一旦停止した前方運転席から運転手が後方運転席に移動、(確か車掌さんが後方運転席で待機していて、運転手さんの到着を待ってから前方運転席に移動。面倒な事するんだなと思っていたら、万が一の時でもどちらかがブレーキ操作出来る様にする為の手段だったとか。此れが小学校5年生の時の臨海学校で『鯨波』に行った時の課題でしたから今でも覚えています)

 

 

 残念ながらチェーンで固定され動かす事は出来ませんでした。

 

 

 確か『腕木』が水平だと『止まれ』の意味です。夜間は電球が灯り、赤いレンズが『赤信号』を表示する仕組みです。機械式でレバー操作すると『腕木』が下がり、連動して青いレンズが電球の前を覆う仕組み。

 

 

 更には『手動式レール切り替え装置』も保存されています。

 

 レバーを運転台から見て左右に操作する事で、レール可動部も左右に動きます。

 

 反対方向から進入する場合は『信号板』も連動する事で『直進』又は『分岐』を表すそうです。

 

 此の辺りオモチャの『プラレール』でも再現されていて感心した事ありましたっけ。