トリデロック遺跡

 

 ある日『信濃毎日新聞』を読んでいて『トリデロック遺跡』の記事に目が止まりました。

 

 以前『佐久市香坂山遺跡』を見学に行った時、『奈良文化財団研究所主任研究員』の『国武貞克さん』に親切丁寧な説明を受けました。この方実に凄い方で、中央アジアまで出かけ、人類最古とされる4万6千年前の石器などを発見しています。

 

 『日本最古』とされる『香坂山遺跡』は3万7千年前とされていますが此方からも『国武さん』のチームが日本最古の『石刃』の発掘に成功しています。

 

 そして今回『佐久穂町・トリデロック遺跡』にて『黒曜石』を加工した『尖頭形剥片』や、黒曜石を割る際の『打石器』に使われた『丸石』や『石刃』なども見つかっています。

 

 『トリデロック?』 検索してもヒットしません。

 

 『砦』とか『取出』とか『鳥出』など様々試したのですが手掛かりなし。

 

 新聞に記載されていた大雑把な『地図』とグーグルマップを首っ引きで調べたんですけどその名前に繋がりませんでした。

 

 でも新聞記事になっている位だから………佐久穂の図書館へ行けば分かるかも。とバイクに跨りまして。

 

 『佐久穂町役場』 『佐久穂町』には観光案内所的な場所が少ない為、役所内の『観光課』でパンフレットなどを貰った事が在ります。

 

 今回も『観光課』か『図書館』で古地図でも観れば何とかなるかもと先ずは『観光課・カウンター』へ。

 

 対応してくれた若い方は解らなかったのですが、課長さんらしき方が「私が案内版を設置しましたよ」と教えてくれました。

 

 『八千穂町教育委員会』の時代に「トリデロック遺跡』の説明案内を現地に立てた事が在ったそうです。

 

 只、その場所。『一般車両通行禁止』の林道の先らしいんです。

 

 教えられた『八千穂高原自然園』の駐車場にバイクを停め、地図でも無いかと『自然園』の管理人の方に話を伺っていると、「国武先生、もうすぐお昼食べに此処に来るから待っていて車に乗せて貰えばいい」とアドバイス受けました。

 

 しかしこの日は待てども姿が見えず、結局歩いて登る事に。

 

 真夏の炎天下。白い採石の林道を20分程も歩いて登りました。

 

 アドバイスの『ペットボトル×2』を買っといて良かったぜ。

 

 

 ん? 林(人為的な森)の中に標柱が立っている。

 

 読んでみると『池の平遺跡・群塩くれ場』と書かれています。

 

 『塩くれ場』とは牧場で飼っている牛などに塩を与える場所の事。

 

 じゃこの辺りは『放牧場』とはだったのか?

 

 樹が伸びすぎて、牧場のイメージが湧きません。

 

 更に歩くと

 

 

 林の中に『案内看板』を発見。『トリデロック遺跡』と書かれています。

 

 更に道を進むと道路の脇に数台の車が停まっています。

 

 『簡易トイレ』や『テント』が設営されており調査団の発掘現場そのもの。

 

 その場にいた『明治大学黒曜石研究センター』と書かれたTシャツを着た人に声を掛けると、「国武先生はその先の現場にいます」との事。

 

 『明治大学黒曜石研究センター』は『長和町・鷹山』の『星糞峠』近くに在ります。

 

 『星くずの里たかやま黒曜石体験ミュージアム』や『黒曜石鉱山展示室・星くそ館』など『黒曜石』に関する様々な体験学習が出来ます。が採取禁止!

 

 現在『星糞峠』への林道も『許可車両以外進入禁止』(歩行者はOK)になっています。

 

 

 発掘現場に着くと、果たして『国武先生』がニコニコしながら『信毎の記者』さんに説明していました。

 

 だから食事に来なかったのか。

 

 次回です。