長野市の『祇園祭』は『弥栄神社』の大祭として毎年七月上旬に開かれます。
でもメイン会場が『善光寺』の為、『お寺』で『神事?』と思っちゃいますよね。
祭事は『奉納舞踊』がメインで、各地区毎に『踊り屋台』を繰り出し、『舞台』の上で舞踊が披露されます。
この時奉納されていたのが『権堂町』の踊り屋台で演目は『藤娘』
祭事として奉納を受ける側は『善光寺仁王門』前に勢ぞろいして座っていますが、『神官』さんより『お坊さん』さんの方が多くない?
余りの暑さと人の多さで舞踊を観るのもそこそこに『善光寺・本堂へ』
『仁王門』は『千社札禁止』はの為、すっきりしています。
実はこの日『善光寺』を参拝したのは『前立て本尊』の『特別開帳』が行われる為で、普段『龍』の『緞帳』の奥に鎮座し、滅多にお目に掛かれません。
でも本堂の中は一切撮影禁止。故に写真等在りません。
『善光寺御本尊』の『一光三尊阿弥陀如来』は『絶対秘仏』とされ、地下回廊の奥、鍵で閉ざされた扉の奥に鎮座しているとされています。水槽の上に木材の足場を組み、イザ火災の時には木材が焼け落ちる事で『御本尊』は水の中に落ち、焼失を免れるとされています。(だって誰も見た事無い筈ですから)
この地下の回廊を歩き、『扉の鍵』に触れる事を『御戒壇巡』と云い、鍵に触れた事で『御本尊』に最も近い位置で参拝した事に成るとされています。
七年に一度の『善光寺御開帳』では『本堂(東日本最大の木造建築物で国宝)』内陣』に特別に設置された『御本尊(コピー)』の中指から『回向柱』まで『五色の紐』で結ばれ、回向柱に触れる事で『御本尊』に触れたと同じ効果とされています。
『御戒壇巡り』の通路奥に『御本尊』を祀る際にも、『水槽の枠組み』にしても『大工さん』や『運び込んだお坊さん』が要るか筈ですから『誰も見た事が無い……』ってのは?
ですけど、其処は『善光寺』です。誰も見ていないんです!
『内陣』と『御戒壇巡り』で¥600/大人ですがその価値十二分に在ります。
撮影は出来ませんけど、心にしっかりと焼き付けておきましょう。
『善光寺』はそもそも『誰でも受け入れる寺』で在る為『無宗派』のお寺で『山号』は定額山・じょうがくざん』 現在護持運営の為に『大勧進=天台宗派』と『大本願=浄土宗派』の二つが共同しています。
無宗派ですので『真言宗』の私が参拝しても『仁王門』の仁王様はちゃんと通してくれます。門前払いなんてしません。
何故『善光寺』は無宗派? 日本に『仏教』が伝来し、『宗派』が生まれる以前に善光寺が創建され『御本尊』が鎮座したとされています。
『宗派』とは『最澄』『空海』以降に広まった『派閥』ですのでそれ以前の『善光寺』には当てはまりません。
『山号』にしても『定額山』を名乗るのは『善光寺』だけ。
『龍の緞帳』が開き、『前立て本尊』が御開帳されるだけで歓声が上がります。
機会ありましたら是非訪れてみて下さい。