道路原標

 

 日本の『道路原標』は ♪ お江戸 日本橋 七つ 立ち と 歌にも唄われている『千代田区・日本橋』の橋のど真ん中に存在します。

 

 『車道橋』の中央に在り、交通量も多い為簡単には撮影できません。

 

 『獅子』や『麒麟』の装飾の在る『街灯』が余りにも有名ですが、『道路原標』知ってる人はどの位いるのだろう? 因みに『甲州街道』と『京葉道路』の起点に成っています。(そもそも日本の道路の起点)

 

 今現在は上空を『首都高中央環状線』の内回り外回り二つの橋が覆っていますが、近い将来完全撤去が決まっています。

 

 『七つ立ち』の『七つ』とは江戸時代の時間概念でおよそ『AM4:00 orPM4:00』ごろの事です。

 

 江戸時代の時間の数え方は『0:00』(午前、午後共に)を『九つ』と云います。

 

 一時(いっとき)は約2時間。『九つ』から『一時』時間が経ったら『八つ』、およそ『2:00頃』 で『3:00の間食』の事を『おやつ』と云います。

 

 更に『一時』経つと『七つ』、午前・午後共に『4:00』頃の事です。

 

 『開け六つ、暮れ六つ』と云われるのが午前・午後共に『6:00』頃。同じように考えて『五つ』は『8:00』 『四つ』は『10:00』 で更に一時(2時間)経つと『九つ』に戻ります。

 

 だから『落語・時蕎麦』の勘定途中で「今何時だい?」が笑い話になるんですけど、今の人には伝わらないとか。

 

 更に『江戸時代』では『不定時法』と云って『夏至』でも『冬至』でも昼間の時間を『六等分』した時間を『一時』としました。夏と冬では同じ『一時』でも、夏は約3時間。冬は1時間半と倍近い差が生じました。

 

 時間の話に興味在る人はググって貰うとして。

 

 

 『長野市・善光寺』の参道入り口脇に在るのが『長野市道路原票』のです。

 

 正確な道路上の距離を認識する為に『大正11年』に『道路原標施行法』が制定され、全国の市町村に『道路原標』が設置されました。

 

 此れにより『〇〇市迄あと何キロ』とかの正確な『道路案内表示』が可能になりました。 大抵は『市町村庁舎』などの近くに在るのが普通ですが、シンボル的な場所に設置した地方自治体も多数在ります。

 

 時は流れ、『地方自治体』自体が『統合合併』などを行ったり、主要道路が新たに設置され、道路原標自体の撤去を可能とする『法改正』が行われた結果、道路原票の無い自治体も存在します。(そういう時は大体庁舎)

 

 そもそも『道路原標』とは大正11年に施行された制度で、当時の市町村毎に必ず標識の設置が義務付けられました。その後数回の市町村合併により形骸化した遺物になってしまいましたが。因みに『旧佐久市』内には六ヶ所残っているそうです。

 

 『道路原標』の説明に成ってしまいましたが、新章は『善光寺』

 

 とと。仕事しろとタイマーが鳴りましたので後程。