本沢温泉・夏沢ルート

 

 木陰の中を歩きます。夏は嬉しいけど眺望はそれ程良くないのは致し方なし。

 

 

 この山道を整備されるのも『山小屋』の仕事。100%ボランティアです。

 

 

 山小屋迄の途中、崖沿いに崩落した箇所が在りましたが、『盛り土』や『架橋』などでクローラーが通れる道路が確保されています。

 

 幾つかの『沢』を横切るのですが靴を汚す事も無く通過。『九輪草』が群生していました。

 

 山歩きする人って『高山植物』の名前を必死に覚えようとしません?

 

 昔は『ポケット版植物図鑑』なぞを持って行きましたが、昨今もっぱらお世話になるのが『グーグルレンズ』です。

 

 『スマホ』の『グーグル検索欄』の一番右端に『カメラマーク』が在りません?此処をタップしてして、対象物を写真に撮るだけ。すぐに類似物を含め検索結果が解ります。

 

 更に使いこなすと『翻訳』やら、『数式計算」なども出来ちゃう。しかもタダ‼

 

 スマホを使わない手は無いです。

 

 

 キャンプ場の水場を過ぎると『本沢温泉』 ホント『山小屋』って良くぞこんな場所に建設したなぁと関心させられます。

 

 この『夏沢峠ルート』は『原田源吉』(現茅野市出身)さんが『相撲取り』を引退した後、『修験道』に励み、心機一転して『茅野』と『佐久』を結ぶ道を造ろうとしたもの。

 

 当初個人の道楽の様に思われていたが、『茅野・佐久』両面からの多数の人足の協力を得て『明治7年』に開通となりました。

 

 現在、登山者が『八ヶ岳』に入山する時の『本沢温泉』~『夏沢峠』~『夏沢温泉』ルートがその道です。

 

 正直、何もない山の中を歩くだけでも大変な事。『山菜取り』などでたまに山に入りますけど、ただ歩くだけなら何とかなっても『道』を造るとなると生半可では出来ません。何度も行き来して、安全な場所を選び、道路として拡幅していく。藪を切り開き、木を切って根っこを抜き、粘土地など滑りやすい場所は石を敷いたり階段を造ったり、迂回したり。個人で成し遂げるなんて至難の業でしょう。

 

 『大分・青の洞門』や『輪島・穴道』なども『お坊さん』や『修験者』が、人々の安全な通行の為に生涯を掛けて掘り抜いたもの。

 

 余り知られていないですけどこの手の話は日本中に(世界中に)在るから何て人間て素晴らしい。

 

 

 と、舗装路脇の駐車場に建つ石碑に刻まれていました。

 

 取り敢えずスマホで撮影して置き、休憩時にでも読み返すと、感ひとしおです。

 

 

 『硫黄岳』が雲間から見えそうで見えない。絶景が見えるのと観えないのじゃ『元気度』がに格段の違いが出て来ちゃう。

 

 此処は「俺らにパワーを分けてくれ~」

 

 

 キャンプ場の水場で喉を潤すと『山小屋・本沢温泉』はもう目の前。

 

 次回です。