西念寺

 

 『旧中山道・岩村田宿』の北に『竜雲寺』と『円満寺』が在り、南に位置するのが『西念寺』です。

 

 現在の『相生町』交差点から『旧中山道』は西に折れます。東へ向かえば『鼻顔稲荷』南に向かえば『佐久甲州街道』系由の山梨方面。交通の要所だったんですね。

 

 岩村田商店街のアーケードに大きな数珠が下がっています。これが『西念寺』さん入り口です。

 

 

 門前に参拝者用の駐車場が在りますので利用させて頂きます。

 

 『浄土宗・一行山・西念寺』 『京都・知恩院』の末寺です。

 

 『法然上人』を開祖とする『知恩院』を『本寺(総本山)』と呼ぶのに対し、其の支配下にあるお寺と云う意味です。(何だか親分子分みたい)

 

 

 参道奥に聳える本堂の大屋根が一際どっしりとした安定感を与えてくれます。

 

 右手に『六地蔵』左に『藤棚』を見ながら石畳を進みます。

 

 

 『六地蔵』は人間が死んだ後生まれ変わる『輪廻転生』の六つの世界『六道』=『天上・人間・修羅・餓鬼・畜生・地獄』をそれぞれ司り、間違った世界に迷い込まない様に道案内をしてくれる『菩薩様』の事です。寺院では特に『あの世とこの世』の堺を意味します。人は生きている時に様々な善行や悪行を働きます。善人も悪人も同じ世界に生まれ変わるのは不平等とする考え方です。『六観音』と云う考え方も存在します。

 

 『人間界』に輪廻すべき人が『餓鬼世界』に迷い込みそうになった時、『宝珠地蔵(餓鬼世界を司どる)』が『餓鬼世界』の入り口に立ち塞いで「お前の来るところじゃァ無い」と止めてくれます。すると『除蓋障地蔵(人間世界を司る)』がやって来て導いてくれるとされています。

 

 『六地蔵』前の結界を越えたからと云って『死後の世界』に入り込む訳じゃ無いです。

 

 まぁお墓は在りますけど。

 

 

 本堂の階段で靴を脱ぎ、引き戸に手を掛けると、あらら開いています。

 

 昨今、防犯理由で施錠されている処が多いですから。でも監視カメラはしっかり見張っています。

 

 『県宝指定・阿弥陀如来坐像』が鎮座まします。

 

 脇観音は『日光・月光観世音菩薩』でしょうか。

 

 『旧中山道』随一の発展を遂げた『岩村田宿』は『造り酒屋』在り、物見遊山の『神社』在り、『歓楽街』なども備え大きなお金の動いた場所です。当然中には欲に目のくらんだ悪代官なども居て、庶民の暮らしは決して楽だけでは無かったらしく、在る者は村を捨てたり、在る者は寺などに駆け込んだりしたそうです。

 

 今の時代も私腹を肥やす政治家が無きにしも非ず。泣くのは弱い立場の庶民ばかり。

 

 

 境内の一角に在ったのは『初代小諸城主・千石氏』のお墓です。

 

 小諸領内では無く、岩村田宿の西念寺に?

 

 何でもこのお寺の『願主・岌往』とは大変親交が深かったそうで、没後400年近く経った今でも生花が絶えないそうです。

 

 

 『法然上人』の没後800年の石碑や

 

 

 『水子地蔵尊』と背後に並ぶ『小さな水子像』 昔は生まれるまでが大変だったんです。

 我が子が健やかに生まれて来る事を望まない親がいる筈在りません。

 

 悲しくも水子となった子供を救ってくれるのが『水子観音』です。

 

 歴史ある古刹だけに『蛇が棲まない』とか色々な言い伝えが残されています。