日本に現存する『国宝の城』は建築当時のまま保存されている事が条件のひとつです。
今から約450年前の戦国時代に造られたお城ですから修復は必須ですが、
どんなに豪華絢爛に再現されても『コンクリート』などを使ったら国宝認定されません。
『国宝の城』は『松本城』『犬山城』『姫路城』『彦根城』『松江城』の五つです。
♬ 松風騒ぐ 空の下 古城よお前 何想う で有名な『鶴ヶ島城・会津若松』や、広大な規模の『小田原城』豪華絢爛『名古屋城』、『小田原城』、家康(!)の建てた『大阪城』、震災復旧おめでとうの『熊本城』などなど残念ながら国宝ではありません。
『国指定重要文化財』又は『都道府県指定重要文化財』の扱いです。

当然『ガラス』などの無い『窓』です。毎日全部の『窓の板戸』を職員の方が開け閉めするそうです。※人が写り込まない様にトリミングを工夫しています。加工じゃありません。
夏は風が抜けるので涼しいそうですが、冬の寒さは体の芯まで冷えるそうです。
屋内にトイレは無く、階段を下ってトイレに行くだけで大変だそうです。
しかも混雑時は他の人を押しのけて行くわけにもいかず、高層階はトイレ回数が少なくて済む若い人が担当だそうです。(チョットした話のタネです)

階段の角度が45度を超えると人は『急階段』と感じるそうです。
しかも次の階段の位置が案内されないと直ぐには解らない。
デパートなどによくある『エスカレーターを降りてUターンしたら次のエスカレーター』みたいに連続していません。
これも防御上の理由でしょうけど。
『天守閣最上階』は『天下睥睨』の特等席ではありますが、決して使い易い場所じゃ無かったみたいです。
「客人をもてなす為に酒宴を開くぞ」なんて殿様が言おうものなら部下の大変さははかり知れません。
て訳で『望月楼』と呼ばれる朱塗りの宴会場(?)が江戸時代に増設されました。
『松本盆地』の東には、青々とした(正確には緑ですけど)『美ケ原』のなだらかな丘陵が望めます。
そこから昇る『満月』を観ながら酒を飲む。う~ん呑みたい。いや観てみたい。
国宝指定じゃ無きゃ『バーラウンジ』でも営業すれば売り上げ大幅増間違いなし。即売り上げに協力します。(夜間入城禁止とトイレが無い事を何とかしないと)
『国宝』じゃ無きゃ………ですけど。

あっ。因みに天守閣内は一方通行で、天守閣の後で『望月楼』に来る事になります。
先ずは上れ登れ。