道路・街道がふたつに分かれる所を『追分』と云います。
日本全国で一体幾つ在る事やら。
多分日本で一番知名度の高い『追分』が『信濃追分』です。(個人的感想です)

国道18号線群馬県側からを走って来ると必ずこの前を通るんですが、なんせ交通量の多い道路です。脇見なんぞしようものなら危ないですもんね。

何故此の地が有名かと云いますと。
今から40年近く前、男性兄弟ディユオ『狩人』のヒットソングに『コスモス街道』があります。(知っている人は同世代以上)
その歌詞の一節
バスを降りれば カラマツ林 日除けの降りた 白いレストラン
中略
右は 越後へ行く北の道 左は木曽まで行く 中仙道 続いてる コスモスの道が
『北の道=北国街道』と『中仙道』の分岐点だったんです。
ただし周辺に『バス停』は無いですし、『白いレストラン』は離れています。
残念ながら『コスモス』が咲いているのは一部分だけ。
夢も素っ気も無い結末ですが。

すぐ傍らを大型トラックがビュンビュンすり抜ける現代。
一体いつ頃からこの石像は佇んでいるのでしょうか。

優しい顔の石像も見守ってくれています。
『観世音菩薩』だと思うんですけど、『キリシタン』ぽくも見えません?

石柱に彫られた元号は『寛政七年』=西暦1796年。
この13年前の出来事は『天明三年・浅間山大噴火』です。
この地の領主によって建てられた石碑や石仏の数々。
この地も甚大な被害を被ったのでしょうから、『慰霊』や旅人の安全を祈念されていると思います。
誰もが『安全』に、且つ『自由』に通行できる時代に生まれて良かった。